福祉分野との「農福連携」
近年、担い手の高齢化と減少が進む農業分野において、障害者の働く場の創出を進めている福祉分野との「農福連携」が注目されています。また、障害者雇用促進法の改正により、平成30年4月から法定雇用率が引き上げられ、より多くの障害者に活躍してもらうことが求められています。
福祉法人や障害者雇用の為の特例子会社などでは農業生産事業を行う事例も増加し、「農福連携」が拡大しています。
一方、従来型の農業では①農地の確保、維持が難しい、②栽培のノウハウ、スキルがなく生産性があがらない、③天候に左右されるため、作業計画が立てにくい、などが取組みのハードルとなっており、取組みを諦めるケースも見られます。その中、天候に左右されず安全な植物を安定して周年生産することのできる閉鎖型植物工場は、その高度に施設化された設備が農作業を簡素化し、安定・計画的に野菜を生産することが可能となる為、障害者の労働環境として期待されています。
実際にLED水耕栽培施設も、障害者の社会的自立を目指した就労支援事業での導入が増えています。天候に左右されない過ごしやすい環境で、マニュアルに沿って障害の特性に合わせた作業内容が選択できる植物工場は、心身への負担が少ないため、障害者が安心・安全に働くことのできる場となっています。